写真照合の概要

[新規写真照合]メニュー項目と[照合写真を編集] メニュー項目を使用すると、写真に一致する 3D モデルを作成したり、既存の 3D モデルを写真のコンテキストに合わせることができます。[新規写真照合] メニュー項目や [照合写真を編集] メニュー項目は、[カメラ] メニューからアクセスできます。

SketchUp は通常、建物や構造物を設計するのに使用されます。SketchUp では、原寸を使用してこれらの設計を作成できます (1: 1 の尺度。SketchUp での測定単位が現実の測定単位を表します)。ただし、デジタル写真の尺度は 1:1 ではありません。そのため、写真に一致する 3D モデルを作成するには (または既存の SketchUp モデルを写真の尺度に合わせるには)、その写真を撮影したデジタル カメラの位置と焦点距離に一致するように、SketchUp のカメラを較正する必要があります。

写真からモデルを作成するための主な操作手順

写真からモデルを作成する操作は、大きく分けて次の 4 つの手順から成ります。
建物または構造物のデジタル写真を撮ります。詳細については、「照合時に使用するデジタル写真を撮影する」を参照してください。照合を開始します。照合では、デジタル写真をロードし、その写真を撮影したときに使用したカメラの位置と焦点距離に一致するように、SketchUp のカメラを較正します。また、照合中に実際の建物や構造物の尺度を設定することも、モデルを描画した後にそのモデル全体のサイズを変更することもできます。詳細については、「写真に一致する 3D モデルを作成する」を参照してください。
スケッチを開始します。写真を撮影したときのカメラの位置と焦点距離に合わせたら、SketchUp を使ってイメージ上に描画できます。SketchUp が照合から 2D スケッチ モードに変わります (2D になるのは、特定のカメラ角度から見た 2D 写真上に描画するためです)。詳細については、「写真に一致する 3D モデルを作成する」を参照してください。
この建物または構造物の別のビューを撮影した写真について、手順 2 ~ 3 の操作を繰り返します。

照合時に使用するデジタル写真を撮影する

照合の操作がうまくいくかどうかは、撮影した建物または構造物の写真の品質に大きく依存します。以下に、写真撮影に関するヒントをいくつか挙げます。

画像の説明

  • 構造物の各コーナーに対し、約 45 度の角度で写真を撮影します。写真照合は、主に直角で構成された構造物を、コーナーから約 45 度の角度で撮影した写真に対してうまく機能します。次の図は、コーナーに対して 45 度の角度で撮影した写真の例です。
  • 写真は切り抜かないようにします。現在のところ、写真照合を使用するには、カメラの照準点がイメージの中心 (投影の中心とも呼ばれる) になければなりません。切り抜いたイメージを使用すると、縦の線がイメージ上でうまく揃わず、満足のいく結果を得ることができません。
  • 写真は歪めないようにします。イメージ処理プログラムまたは専門のカメラを使って手動で歪めたイメージは写真照合に使用できません。
  • 樽形歪みや、イメージの中心から出ている直線が曲がっているような問題が見られる場合は、それらを取り除きます。通常、樽形歪みは広角レンズのカメラで発生します。これらの写真を写真照合で使用する前に、サードパーティの製品を使用して樽形歪みを除去してください。この歪みはどのカメラでも多少は発生し、通常は、イメージのエッジ付近で見られます。
  • イメージを縫合することは避けてください (パノラマ イメージ)。通常、縫合したイメージは過度に歪み、各軸に対して複数の消失点ができます。
  • 手前に多くのオブジェクト、または大きなオブジェクトがこないようにします。建物の手前に木や他のオブジェクトがあるために建物の視界が遮られている場合は、イメージ上でのスケッチが難しくなることがあります。
  • 無限遠の消失点は避けるようにします。廊下や長い線路のイメージなど、1 つの消失点バーだけを調整するようなイメージは写真照合に向いていません。非常に長い望遠レンズ (または衛星イメージや航空イメージ) を使って撮影したイメージの消失点バーを調整するのは簡単ではありません。
    写真照合用の 3D モデルを作成する

照合プロセスを使用すると、建物や構造物の写真に一致する 3D モデルを作成できます。このプロセスは、正方形の窓の上辺や下辺など、平行線で表された部分を含む構造イメージのモデルを作成する場合に最も適しています。
注:写真照合機能に関する YouTube ビデオがいくつかあります。その中の 2 つのビデオでは、この記事で扱っているのと同じ例を使用しています。これらのビデオでは別のバージョンの SketchUp を使用している可能性がありますが、プロセスや写真照合用ツールはまったく同じです。

建物や構造物の写真に一致する 3D モデルを作成するには、以下の手順で操作します。

  • 建物または構造物のデジタル写真を撮ります。詳細については、「照合時に使用するデジタル写真を撮影する」を参照してください。
  • [カメラ] メニューの [新規写真照合] をクリックします。[背景イメージを選択] ダイアログ ボックスが表示されます。
  • 複数の建物または構造物の写真のうち、最初の写真まで移動します。
  • 複数の建物または構造物の写真のうち、最初の写真をクリックします。その写真が選択されます。
  • [開く] ボタンをクリックします。SketchUp の独自のシーンの描画領域に、その写真が現れます。このとき、照合モードになります。つまり、SketchUp のカメラを較正して、実際に写真を撮影したときのカメラの位置と焦点距離に合わせることができます。描画領域の左上には「写真照合」というラベルが表示されます。最後に、[写真を照合] ダイアログ ボックスが表示されます。詳細については、「照合のコントロールとコンテキスト メニュー項目」を参照してください。次の図は、納屋の写真を使った写真照合モードを示しています。
  • 原点 () をクリックし、マウス ボタンを押さえたままにします。ポインタの形が手のひらに変わります。
  • ポインタを原点としてふさわしい場所 (建物の下部隅など、3 本の軸が交わるようなところ) に移動します。次の図は、原点の位置をイメージの下の隅に調整した状態を示しています。
  • 注:原点の位置は、写真によって異なります。
  • 部屋の壁、天井、床が一か所に集まるような室内写真の場合は、通常、壁、天井、床が交わる下部隅を原点にします。
  • 建物や構造物の上に立ち、そこから見下ろすようにして撮影した写真の場合は、屋根と壁が交わる建物の上部隅を原点にします。
  • 見晴らしの良い場所で地面に立ち、そこから撮影した写真の場合は、壁と地面が交わる下部隅を原点にします。
  • マウス ボタンを離します。原点が確立されます。
  • 照合モードには 4 つの消失点バー (2 つの赤いバーと 2 つの緑のバー) があります。各バーは、それぞれ端に正方形のバー グリップを伴った破線で表されます。赤い消失点バーのグリップ () をクリックします。ポインタの形が手のひらに変わります。
  • ポインタを、赤い軸に平行な線を表す写真内の部分の始点 (ドア レールなど) に移動します。必要であれば、ズームインして、グリップがドア レールの右上隅に重なっていることを確認します。
  • マウス ボタンを離します。
  • 赤い消失点バーのもう一方のグリップをクリックします。ポインタの形が手のひらに変わります。
  • ポインタを、赤い軸に平行な線を表す部分の終点に移動します。
  • マウス ボタンを離します。最初の軸バーが赤い軸 (ドア レールなど) に揃います。必要であれば、ズームインして、グリップがドア レールの左上隅に重なっていることを確認します。
  • 残りの 3 つ (赤 1 つ、緑 2 つ) の消失点バーについて、手順 14 ~ 19 の操作を繰り返します。次の図は、すべての消失点バーが軸に揃った後の照合モードを示しています。
  • 注:赤い軸バーは、窓枠、屋根の輪郭、ドアの枠など、対応する軸に平行な部分に揃っていなければなりません。また、精度を高めるために、写真内で最も長い部分を選択するようにしてください。
  1. 青い軸バー (Z 軸) をクリックします。双方向矢印が現れます。
  2. ポインタを上方向にドラッグして尺度を大きくするか、下方向へドラッグして小さくします。2D の人物モデルをガイドとして使用します (この人物モデルはすべての新しい SketchUp ファイルに表示されます)。たとえば、人物モデルがドアより大きい場合は、ポインタを下方向へドラッグしてドアより小さくします (人の平均身長)。次の図は、尺度を調整した後の写真を示しています (人物モデルが写真に対して正しいサイズになっています)。
  • 右クリックして、照合のコンテキスト メニューを表示します。
  • [完了] ボタンをクリックします。これで、スケッチ モードになります。通常の SketchUp 描画モードとは異なり、このモードは 2D 描画モードです。描画領域の左上には「イメージ上にスケッチ」というラベルが表示されます。[鉛筆] ツールがアクティブになります。詳細については、「イメージ上スケッチのコントロールとコンテキスト メニュー項目」を参照してください。
  • SketchUp の描画ツールを使用して写真上にスケッチします。
  • [鉛筆] ツールを使用して、写真内の納屋の一番左側の面を構成しているエッジ上をトレースします。次の図は、トレースした後の写真を示しています。
  • 次の図は、その結果作成された面を示しています。
  • [プッシュ/プル] ツールを使用して、3D の納屋を作成します。以下は、下の写真を使ったプッシュ/プル操作の結果を示しています。
  • 次の図は、その結果作成されたモデルを示しています。
  • (オプション) 必要に応じて、屋根の張り出し部分などの詳細を追加します。
  • (オプション) 面を選択し、[写真からテクスチャを投影する] ボタンをクリックして、建物のモデルに写真を投影します。「見える面を部分的にトリムしますか?」というメッセージが表示されます。
  • イメージ内の表示されている面部分だけにテクスチャを適用する場合は、[はい] をクリックします。
  • 面が部分的にしか表示されていない場合でも、その面全体にテクスチャを適用する場合は、[いいえ] をクリックします。
  • 写真がモデルの面に投影されます。次の図は、テクスチャが投影された状態のモデルを示しています。

照合モードに戻る

照合モードに戻るには、以下の 2 通りの方法があります。

  • [カメラ] メニューの [照合写真を編集] サブメニューをクリックし、写真を選択する。
  • 照合していた写真の [シーン] タブを右クリックし、[照合写真を編集] をクリックする。

スケッチ モードに戻る

スケッチ モードに戻るには、写真を表すシーン タブをクリックします。

照合写真を削除する

照合写真を削除するには、以下の手順で操作します。

  1. [ウィンドウ] メニューの [シーン] をクリックします。シーン マネージャが表示されます。
  2. 照合写真と同じ名前のシーンをクリックします。その写真が選択されます。
  3. [シーンを削除] ボタンをクリックします。そのシーンを削除するかどうかを尋ねるダイアログ ボックスが表示されます。
  4. [はい] ボタンをクリックします。シーンとその照合写真が削除されます。

既存の 3D モデルを写真のコンテキストに合わせる

照合プロセスを使用して、既存の 3D モデルを写真のコンテキストに合わせることができます。たとえば、家のモデルに建て増しの部分が含まれる場合、そのモデルを写真の中に配置することで、どこが写真と違うのかを見ることができます。既存の 3D モデルを写真のコンテキストに合わせるには、以下の手順で操作します。

  1. 建物を配置する場所のデジタル写真を撮ります。この写真には、モデルを配置するところに既存の建物がある場合とない場合があります。
  2. [ファイル] メニューの [開く] をクリックします。[開く] ダイアログ ボックスが表示されます。
  3. モデルがある場所まで移動します。
  4. モデルを選択します。
  5. [開く] ボタンをクリックします。モデルが描画領域に表示されます。次の図は、簡単な校舎のモデルを示しています。
  1. [カメラ] メニューの [新規写真照合] をクリックします。[背景イメージを選択] ダイアログ ボックスが表示されます。
  2. 建物または構造物を配置する写真まで移動します。
  3. 写真をクリックします。その写真が選択されます。
  4. [開く] ボタンをクリックします。SketchUp の独自のシーンの描画領域に、その写真が現れます。このとき、照合モードになります。つまり、SketchUp のカメラを較正して、実際に写真を撮影したときのカメラの位置と焦点距離に合わせることができます。描画領域の左上には「写真照合」というラベルが表示されます。最後に、[写真を照合] ダイアログ ボックスが表示されます。詳細については、「照合のコントロールとコンテキスト メニュー項目」を参照してください。次の図は、校舎の写真を使った写真照合モードを示しています。
  1. 原点 () をクリックし、マウス ボタンを押さえたままにします。ポインタの形が手のひらに変わります。
  2. ポインタを原点としてふさわしい場所 (建物の下部隅など、3 本の軸が交わるようなところ) に移動します。次の図は、原点の位置をイメージの下の隅に調整した状態を示しています。
  1. 注:原点の位置は、写真によって異なります。
  2. 部屋の壁、天井、床が一か所に集まるような室内写真の場合は、通常、壁、天井、床が交わる下部隅を原点にします。
  3. 建物や構造物の上に立ち、そこから見下ろすようにして撮影した写真の場合は、屋根と壁が交わる建物の上部隅を原点にします。
  4. 見晴らしの良い場所で地面に立ち、そこから撮影した写真の場合は、壁と地面が交わる下部隅を原点にします。
  5. マウス ボタンを離します。原点が確立されます。
  6. [写真照合] ダイアログ ボックスの [モデル] チェック ボックスをオフにします。モデルが非表示になります。
  7. 照合モードには 4 つの消失点バー (2 つの赤いバーと 2 つの緑のバー) があります。各バーは、それぞれ端に正方形のバー グリップを伴った破線で表されます。緑の消失点バーのグリップ () をクリックします。ポインタの形が手のひらに変わります。
  8. ポインタを、緑の軸に平行な線を表す写真内の部分の始点 (学校の入口の上部など) に移動します。必要であれば、ズームインして、グリップが学校の入口の右上隅に重なっていることを確認します。
  1. マウス ボタンを離します。
  2. 緑の消失点バーのもう一方のグリップをクリックします。ポインタの形が手のひらに変わります。
  3. ポインタを、緑の軸に平行な線を表す部分の終点に移動します。
  4. マウス ボタンを離します。最初の軸バーが緑の軸 (学校の入口など) に揃います。必要であれば、ズームインして、グリップが学校の入口の左上隅に重なっていることを確認します。
  5. 残りの 3 つ (赤 1 つ、緑 2 つ) の消失点バーについて、手順 14 ~ 19 の操作を繰り返します。次の図は、すべての消失点バーが軸に揃った後の照合モードを示しています。
  1. 注:赤い軸バーは、窓枠、屋根の輪郭、ドアの枠など、対応する軸に平行な部分に揃っていなければなりません。また、精度を高めるために、写真内で最も長い部分を選択するようにしてください。
  2. [写真照合] ダイアログ ボックスの [モデル] チェック ボックスをオンにします。モデルが再び表示されます。このとき、モデルは写真に対して正しい向きに配置されます (ただし、尺度はおそらく写真と異なります)。
  3. 青い軸バー (Z 軸) をクリックします。双方向矢印が現れます。
  4. ポインタを軸に沿って上下に動かし、モデルの尺度を調整します。モデルの尺度が写真に合うように調整されます。次の図は、尺度を調整した後の写真を示しています (モデルが写真に対して正しいサイズになっています)。
  1. (オプション) 写真内に現在モデルで表されている既存の建物が含まれている場合は、写真をモデルに投影するために [写真照合] ダイアログ ボックスの [写真からテクスチャを投影する] ボタンをクリックします。「見える面を部分的にトリムしますか?」というメッセージが表示されます。
  2. イメージ内の表示されている面部分だけにテクスチャを適用する場合は、[はい] をクリックします。
  3. 面が部分的にしか表示されていない場合でも、その面全体にテクスチャを適用する場合は、[いいえ] をクリックします。
  4. 写真がモデルの面に投影されます。次の図は、テクスチャが投影された状態のモデルを示しています。
  1. 右クリックして、照合のコンテキスト メニューを表示します。
  2. [完了] ボタンをクリックします。これで、スケッチ モードになります。通常の SketchUp 描画モードとは異なり、このモードは 2D 描画モードです。描画領域の左上には「イメージ上にスケッチ」というラベルが表示されます。[鉛筆] ツールがアクティブになります。詳細については、「イメージ上スケッチのコントロールとコンテキスト メニュー項目」を参照してください。
  3. (オプション) 部屋やフェンスなど、モデルに新しい構造物を追加します。